当光音院は、106代後水尾天皇の御宇慶長十五年に米子市大龍残総泉寺九世吟嶺玄龍大和尚によって開創されたものである。分化七年火災によって堂宇を焼失してしまったが、自らの土石を運んでの再建努力が文政七申年三月に修造成就する。昭和十二年に十九世徳瑞大和尚が檀徒と相計って本堂の大修繕を行い、庫裡及び納屋を改築すると共に開山堂を新築して現在に至っている。
当院は言い伝えによると、開設の因縁は、現在位置裏の高台に天台宗海蔵寺と称する寺があったが、護持者もなく荒廃していたのを開山大和尚が参詣された折、あまりにも「ありがたい」御本尊様がおいでになるのを勿体なく思われて、現在の場所に安置し開創されたとのことである。
御本尊聖観世音菩薩の尊像は行基菩薩の作との言い伝えがあり、その霊験はあらたかで、直接御尊像を拝すると目がつぶれるとのことで長い間秘佛として開扉されなかった。
現在に至っては一年に一度恒規施餓鬼会の時開扉される。